Essay 1999

マカハの空 No.1 


マカハは、ホノルル空港から西へ1時間程車で行った所にあり、ワイキキとはまるで違う風景です。日本人観光客の姿はなく、高いビルも見当たりません。今はコオリナリゾート地が出来て途中までは観光客の姿が見られるけれど、私が始めてそこへ行った15年前は本当に現地の人しかいなくて 少しこわいくらいの土地でした。今でも日が沈めばまっくらで風と波の音くらいしか聞こえません。私はその土地でフラを覚えハワイ人の暮らしを学びました。マカハは私のフラの原点、そしてフラそのものです。踊る事に不安や言葉で表せない「何か」を感じる時、私はいつもあの高く青い空を思い出します。マカハの空は夜でも青いんですよ。昼間よりはずっと濃い青ですが・・そういう訳でこのエッセイのページには私のフラのふるさとである土地から「マカハの空」というタイトルをつけました。このページでは、今までフラと生きてきて得たさまざまな経験やその経験からくる反省、人間関係等思いつくままに記したいと思っています。更新する時期は「書きたい時」で勝って気ままですので、適当にお付き合い下さい。始めての今日は、なぜ私がホームページを作ったのかという「?」についてです。毎日忙しくバタバタとすごしている時にふと「自分は何をしているのだろう」と一瞬思う事ってありませんか?私はつい2,3ヶ月程前からその思いに取り付かれてしまいました。毎日???の繰り返しで答えが出ず、仕事も楽しくない、ハワイにもどっても今までみたいにファイトが出ない状態です。そんな去年の暮れに、何の知識もないままにパソコンを買いました。始めてホームページを見たのです。その間のさまざまな事は、はぶきますが 「これだ!」とすぐ思いました。つまり自分の今まで費やしたフラとの関係を整理して公表する事によって「?」が消えて行くのではないかと・・・そして「私はこんな事をしているのです」と発表する事が今の自分を満たしていくだろうと確信したのです。結果はOKです。願わくばより多くの方々に見てもらい、たくさんの意見や感想、もしフラを習っている人なら その人の考えている事などを教えてもらえれば嬉しいと思います。掲示板もあるので利用して下さい。今回は「前置き」でフラの話ができなかったけれど、この次からちゃんと書きます。それと「ハワイ語講座」もすぐ作り始めますので、もう少し時間を下さい。では Ahui Hou!

1999年2月8日 ククナオカラ

 

 マカハの空 No.2 


このホームページも随分たくさんの方が見てくれる様になって一安心です。まだ始めたばかりなので思う様に はかどりませんが長く続けられるようにがんばりま~す。

このHPを見てくれる方達の中にはフラを習っている方も多いでしょうが、今の日本でのフラブームはすごいですね。どの町にもフラスクールがあって各カルチャースクールもフラのレッッスンは大にぎわいだし・・・なぜ外国の文化であるフラがこんなに大勢の人々に愛され、その人達の心をつかんで放さないのでしょう。しかも日本の人達の中で・・・住んでいる環境も言葉も習慣も違うのに・・・不思議ですね(そういう私自身も含まれますが)この「フラ大好き現象」を私なりに分析してみたのですが、まず日本でのブームの特長のひとつとして「熟年パワー」を忘れてはいけないと思います。私の生徒さん達を例にとっても8割が50歳以上の方でそのうち65歳以上の方が半分はいます。一番年上の生徒さんは77歳です。もちろん元気に毎週のレッスンに来てますよ!他の多くのフラスクールでも同じだと思いますが、なにしろこの熟年女性達にささえられて今日の日本でのフラブームはとどまる事をしりません。しかも皆さん、とても熱心で勉強家です。逆に年の若い人達の方がたんたんとレッスンしているかな。

ではなぜフラは年齢関係なく女性達を虜にしてしまうのでしょう。理由はフラを踊っている人の数だけあるのでしょうが、私にとってのフラとは「私自身」だからです。私がフラそのものだから踊り続けている・・そんなカンジです。どなたか「私はこうだからフラを踊る!」という考えがある方、どうぞメールか掲示板にメッセージを下さいな。メッセージといえば よく言われる言葉に「フラって難しいですね」というのがあるんですが、私はそうは思いません。フラはその人の心、その人の愛、その人の全てだからありのままに踊ればいいと思うから・・・もちろん勉強しなければならない事は山程あるので「大変」ですけどけっして難しくはないですよ。「上手に踊る」とか「誰かと比べる」とか考えると難しくなってしまうんじゃないかな。自分の思った通り楽しく踊ればいいんですよ。ただ、技術的に自分にとって「ヒェ~」ってカンジの振り付けは確かにありますよね。でも基本的には気持ちよ~くフラが踊れればそれで良いのではないでしょうか。あ、そうか・・多分フラを踊っていると「気持ちよ~く」なるから こんなにたくさんの人達が夢中になるんじゃない?
ハワイアン音楽を聴いているだけでもウキウキしてきますよね。皆さんはどんな曲が好きですか?私はスローなラブソングが好きです。あんまりにぎやかな曲よりも静かな方がいいかな。系統としてはホオケナやハパは大好きです。どちらかというと、はやり歌よりもトラディショナルな曲が好きです。

話は変わりますが、職業柄色んな質問をされるんですが よく聞かれる質問の中で一番多いのが「どうしたらフラが上手に踊れる様になりますか?」というものです。
「上手に踊る」為のこつなんて無いと思いますよ。さっきも書いた事だけど、毎日の生活環境を「気持ちよ~く」すごして「フラは楽しい!」っていう気持ちがあればきっと「いいフラ」が踊れますよ。それと毎日少しずつのレッスンかな・・・

1999/03/12 (金)    ククナオカラ

 

マカハの空 No.3


ALOHA MAKOU お元気ですか?私のHPも始めて4ヶ月、大勢の方に見てもらっている様で内心ビックリ!特に興味があるのは「掲示板」で、さまざまな書き込みの中から「勉強」させてもらっています。

「掲示板」によく出てくる質問に「ハワイでフラを習える所を教えて・・」というのが目につきますが、今日はその事について考えてみました。フラを習っている人にとって、ハワイで習ったり 踊ったりする事は夢ですよね。私が初めてハワイへフラを習いに行った時は ほとんどのハラウ(フラスクール)は日本人を受け入れてはいませんでした。ですから私もその時日本でフラを教えて頂いてた先生に紹介してもらい、私のクムであるパット先生に会いました。でも先生はとてもフラにはきびしい方なので、なかなか「教えて」はくれませんでした。多分、1週間位毎日スタジオへ通い「Please Teach Me」を連発して いた様な気がします。     なにしろその頃私は英語なんて解らなかったから 逆にこわいものなしで先生が何を言っても 私の答えは「教えて下さい」ばかりだったのですから・・・きっと先生は根負けしたのでしょうね(^O^)。

私の時とは違って今は日本人には「喜んで」教えてくれる所がたくさんあるみたいですよ。ハワイで習おうという思いは決して悪い事ではありません。でもこの意味を良く考えてみて下さい。そしてせっかくハワイで習うのなら心から信頼と尊敬の持てる先生を見つけて下さい。フラは一生かかっても全てを「習う」事はできません。1曲の「振り」を「いくら」で買っても「踊る」事は出来ないです。同じ曲でも先生によって解釈の違いがあり、もしハワイに100人の先生がいたら100通りの「振り」があり、100通りのフラへの「思い」があります。フラを学ぶ者としては、そのクムフラの「思い」を受け止め謙虚な気持ちを忘れずにフラに接していきたいと思います。
でもそんな難しい事はナシにしてとりあえずハワイで習いたいのという方は、さっきも書いたけど 今やどの島でも「日本人歓迎」のハラウがたくさんあるのでそんなに苦労しないで探せますよ。ちなみにワイキキではフラを習いませんかという斡旋の人もウロウロしています。
このHPの「ご挨拶」でも書いたのですが、フラはハワイという他国の文化です。ハワイの人が大切にしているものです。その事を頭の片隅にでも入れておいて貰えると嬉しいです。そしてフラをハワイで習いたい方みなさんがすばらしい先生にめぐり会えます様に・・・
どこそこへ行けば習えるよって教えてあげられなくてゴメンナサイ、なぜなら自分にあった先生は必ずいるのだから自分で探さなきゃ・・・そして4泊6日のハワイ旅行では探しきれないし、習いきれないと思うんだけど・・・それでも何が何でもとにかくハワイで習うんだと思う方は、さっきも書いたけどたくさん簡単に教えてくれる所はあるのでご心配なく。でも$は多めにもって行った方がいいですよ。Good Luckです。
あと、幸運にも「この先生だ!」って思えるすばらしい先生のハラウに入れたとしても難問はかなりあります。キチンとしたクム、ハラウであればある程レッスンはきびしいです。そして「日本人」だからといって優遇はしてくれません。まず言葉の問題、ハワイの生徒達との人間関係、習慣の違い・・・言葉が解らないから振りが解らないなんていう言い分けは通りません。レッスンを休む事も出来ないし、なにしろ「甘え」が通用しないです。でもそういう所は日本人だからといってレッスン料を高くしたりはせずハワイの生徒と同様に扱ってくれますよ。

私の体験上思う事ですが、ハワイの人全部がアロハの心を持ったオープンな人ばかりではありません。逆に中に入れば入る程閉鎖的なところがある様に感じます。ホントに私個人の考えですが、日本人イコールお金持ちという気配をカンジさせる人も中にはいるようです。ですから先程も書きましたが、心から信頼し、尊敬できる先生を「自分で」探してほしいのです。

「ハワイでフラを習いたい」大勢のみなさん、その情熱できっとステキな先生を探し出せます様に私も応援します。そんな出会いができた方、また掲示板で報告して下さいませ。

今回のテーマは少し硬かったみたい・・・でもみんなフラが大好きなんだなって毎日生徒達を見てると思います。みんな、みんながんばって!!

1999 6 10 ククナオカラ


マカハの空No.4


暑くて 長~くて 忙しかった夏が終わり、あっという間に寒くなってきました。私のスケジュールも1週間に1度はまったくのお休みがとれる様になり少しずつ自分の時間が持てる今日この頃です。とは言っても12月のクリスマスパーティーの準備や(当スタジオで忘年会を兼ねて毎年行っているイベントです)来年の5月に行う発表会の準備とかで相変わらず頭の中は忙しく回転しているのですが。おまけに来年から3つ、4つカルチャースクールの新講座の開講も決まり、その打ち合わせやスケジュール調整等々考えねばならない事やしなければならない事は目白押しです。私はワリとギリギリまで動かないタイプで「どうにかなる」というよりも「どうにかしよう」、「何とかなる」と楽天的です。そして結果いつも「どうにかなった」っていう具合です。あまり複雑に考えない性格みたいです。(つまり単純?)よく「石橋をたたいて・・」というたとえがありますが、私は石橋なんかたたかないで一気に川を渡っちゃいます。それで橋が壊れて川に落ちてもその時はその時でいいやって感じ。というよりも私には「橋が壊れたら・・」なんていう発想がありません。何が何でも渡ってしまうんです(笑)。それって回りの人達にとっては結構迷惑ですよね、多分。私はフラの世界に入ってから随分色々な人に助けられましたし、いつも誰かしらサポートしてくれるというラッキーな星の下にいると思っています。もちろん悲しいことやつらい事もたくさんあったけど、本来のこの性格で「ま、いいか」みたいに乗り越えて次のステップにしてきた様に思います。あと、絶対あきらめないですね。執念深いです。なんかこわい性格みたいに思われちゃうかもしれないけど、いわゆる「単純」なんですよ。それとフラに関係ない事には極端にウトイです。パソコンにしてももうすぐ使い始めて1年になるのにまだまだ??ばかり。でもさっきも書いたとおり「執念深い」ので「あきらめない」のです。

毎日たくさんの生徒達と接していると、性格がフラに出るのが良く判ります。
私の特技として、フラを見ただけでその人がどういう人か分かりますよ。その人の家庭環境まで分かる時もあります。何か心配事をかかえている人はそういう踊りになるし、自分勝手で我儘な人はフラもそうです。あと、教えていて血液型も分かります。これは統計的な事なので100%ではないんですが90%くらい当たります。特に踊りを注意した時の反応で分かるんです。「ハイハイ」って明るく返事をして全然直さないのがO型(私もO型です)。黙ってじっと考え込むのがA型、注意されたところを一生懸命直して又チャレンジしてきます。B型の人は注意している間も手足を動かして自分なりに直そうとしてあまりこちらの話しを聞いてない感じ。あくまでも統計的なので「私は違う」と思った方、ごめんなさい。

性格や血液型はともかくとして、好い生活環境の中にいる人はフラもいいですね。何の媚もなくすっきり踊っています。ここで書いた「好い生活」というのはお金持ちとかいう事ではなく自分の人生を楽しみ、しっかり生きているという意味です。何か打ち込む趣味もあり、フラも競うのではなく楽しんでいる人の踊りは見ていてこちらもホッとしますよね。おおげさではなくて謙虚な気持ちで踊っている人を見ると、「ああ、この人は家庭でも幸せなんだな」って思います。逆に私が最もイヤなのが「私はこのクラスで1番上手なの」っていう雰囲気を辺り一面撒き散らして踊っている人です。不思議な事にそういう人の踊りはあまり上達しないみたいです。とても難しい事ですが、「プライド」と「自信」の違いです。やはり、フラを習うに当たってはいつも「私はまだまだ・・」という気持ちでいてほしいです。私にしても今だに一度も満足できるフラを踊った経験はないです。いつも「何でこんななんだろう」と考え込んでしまいます。まして教える事はとても難しくて「どう教えればいいのか」というのは常にありますね。

これから寒い冬に突撃ですが、南の島に想いをよせてレッスンしましょうね。
フラをきれいに踊るには、素直な気持ちときれいなイメージを育む事です。
我スタジオのみなさん、来年の発表会へ向けて頑張りましょう!(その前にクリスマスパーティーだった)
他のスタジオで習っている方々も頑張って下さい。
では今日はこのへんで…Alo~ha!! 

 

1999 10 kukunaokla

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Copy light by Kukunaokala Hula School
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